※6・7月に開催される日本語教師アシスタント帰国報告会に先駆けて、2025年派遣終了組の帰国報告書から抜粋でお届けします。

海外の教育現場に強い関心があり、実際に現地の学校で働きながら日本語教育に携われるこのプログラムに魅力を感じ、応募しました。この10か月は、想像以上に濃く、学びと出会いにあふれた時間となりました。
派遣先の学校は、南オーストラリア州ポートリンカーンという小さな町にある少人数制の学校で、IBカリキュラムを取り入れています。幼稚園からYear12まで約400人が在籍し、ゆったりとした環境の中で子どもたちの成長を大切にしている学校です。日本語はYear0から学び始め、Year7〜9で必修、Year10以降は選択制となっています。
主な業務は日本語授業のサポート、会話練習、教材作成、日本の学校との交流調整などでした。特に友好都市である高知県室戸市の学校とのオンライン交流では、連絡役として関わらせていただきました。一方で、久しぶりのALT派遣ということもあり、役割が明確でない時期もありました。思うように提案が通らないこともありましたが、自分にできることを模索しながら、少しずつ信頼関係を築いていきました。Term4には授業進行やアクティビティを任せていただけるようになり、自分なりの形で貢献できたと感じています。
また、希望してボランティアとして近隣の他校へも2週間に一度通い、公立校での日本語教育にも触れることができました。そこでは先住民Aboriginalの子どもたちを含む多様な背景を持つ生徒たちと出会い、教育の在り方や子どもたちへの向き合い方について多くを学びました。特に、しんどさを抱える子どもたちへの支援の姿勢は、私にとって大きな学びとなりました。
ホームステイでは多くの先生方やご家庭にお世話になりました。無償で迎え入れてくださる温かさに支えられながら、時には悩み、時には「ただいま」と言いたくなるような関係を築くことができました。感謝の気持ちを忘れずに、自分自身も楽しむことを大切に過ごしました。
そして何より印象的だったのは、数えきれないほど参加させていただいた遠足やキャンプなどのアウトドア活動です。嵐の中でのキャンプ、停電に見舞われた宿泊学習、長距離移動を伴うアートキャンプや音楽キャンプなど、どれも忘れられない経験です。先生方が「学校の外でしかできない経験をたくさんしてほしい」と背中を押してくださったおかげで、最初は苦手だったキャンプも、次第に楽しみになっていきました。
この10か月は、教育現場で働くとはどういうことかを体感し、人との関わりの中で自分自身を見つめ直す時間でもありました。小さな町だからこそ生まれる深いつながり、多様な背景を持つ子どもたちとの出会い、支えてくださった先生方やホストファミリーの存在、そのすべてが私にとってかけがえのない財産です。
ここまで支えてくださったすべての方々に、心から感謝しています。本当にありがとうございました。
