※6・7月に開催される日本語教師アシスタント帰国報告会に先駆けて、2025年派遣終了組の帰国報告書から抜粋でお届けします。

両親が教師であったこと、そして幼い頃に出会った英語の先生への憧れが、私が言語教育の道を志す原点でした。英語そのものへの興味と、「英語の先生」という存在への憧れは、気づけばずっと私の中にあり、大学では英語を専攻し、教員養成課程で言語教育の理論や教授法を学んできました。さらに第二言語教育や教師教育について専門的に研究したいと考え、将来も教育に関わり続けたいという思いを強くしています。

そのような中で派遣された一年間は、私にとって長年の夢だった海外での長期滞在を実現する時間であり、同時に、自分の目指す教師像を具体的に描けるようになった大切な期間でした。現地では、日本語を学ぶ動機もレベルもさまざまな生徒たちと向き合いながら、先生方と協力して授業づくりや学習支援に取り組みました。とりわけ印象に残っているのは、子どもたちが主体的に学び、互いに教え合いながら成長していく姿です。その姿を間近で見る中で、教師とは知識を与える存在である以上に、生徒の可能性を信じ、支える存在なのだと実感しました。

この一年を振り返ると、出会ったすべてのご縁があってこそ成り立っていた時間だったと感じます。現地の学校の先生方や生徒たち、神戸日豪協会の皆様、そしてこれまで私を支えてくれた方々への感謝の気持ちは尽きません。特に、初日に「Chisaが一年間楽しめることが何よりも大事」と声をかけてくださった上司の先生の存在は、私にとって大きな支えでした。その言葉どおり、常に私を気にかけ、多くの経験を与えてくださった姿は、私にとって新たなロールモデルとなりました。

また、今回の派遣には「誰かにとっての、学校に行きたい理由になる」という目標がありました。学生時代に学校へ通うことがつらかった経験があるからこそ、次は自分がその存在になりたいと思っていました。帰国前、ある生徒から「学校にいづらいことがあったけれど、Chisaだけは理解者だと思っていた」と書かれた手紙をもらいました。その言葉を読んだとき、涙が止まりませんでした。過去に自分が救われた経験に、ようやく恩返しができたと感じた瞬間でした。

この学校で過ごした時間は、私を人間として大きく成長させ、将来どのような教師でありたいか、人生で何を大切にしたいかを深く考えさせてくれました。この経験はこれからも私の軸となり続けると思います。すべてのご縁に心から感謝し、この学びを胸に、これからも自分らしく教育の道を歩んでいきたいです。