※6・7月に開催される日本語教師アシスタント帰国報告会に先駆けて、2025年派遣終了組の帰国報告書から抜粋でお届けします。

本派遣を通して、私はオーストラリア・クイーンズランド州のヒルズ・インターナショナル・カレッジという自然豊かな環境の中で、10ヶ月間日本語アシスタントとして活動させていただきました。学校生活、授業補助、行事運営、採点業務、そしてホームステイ生活に至るまで、日々の一つひとつが新鮮で、多くの学びに満ちた時間でした。
ヒルズはPrepからYear12までが同じキャンパスで学ぶ一貫校であり、ハウス制度や学校行事を通して学年を超えた温かいつながりが自然に生まれていました。上級生が下級生を支え、下級生が上級生に憧れを抱く姿はとても印象的で、教育とは知識の伝達だけでなく、人と人との関係性の中で育まれるものであることを実感しました。
日本語の授業では、基礎から丁寧に学ぶYear7〜9、大学進学を見据えて高度な読解や会話力を求められるYear10〜12と、それぞれの段階に応じた指導に関わらせていただきました。生徒の理解度や個性に合わせて関わり方を工夫する中で、少しずつ心の距離が縮まっていく感覚や、生徒の意欲が高まっていく瞬間に立ち会えたことは、何よりの喜びでした。教育のやりがいを実感できた経験でもあります。
また、オーストラリアでの生活を通して、日本では当たり前と思っていた価値観を見直す機会も多くありました。水資源への意識、家族との時間を大切にする文化、先生と生徒の距離の近さなど、違いに触れるたびに、自分自身の考え方が少しずつ広がっていくのを感じました。特に、「完璧に準備してから動くのではなく、まずやってみる」という姿勢の大切さを学べたことは、今後どのような環境においても支えとなる大きな気づきです。
ホームステイ生活では、世代や国籍を超えた交流の中で、自分の文化的背景そのものが人と人をつなぐ架け橋になる経験をしました。日本に関するクイズに答えたときに周囲が盛り上がった瞬間や、別れ際に涙を流しながら抱きしめてくれたホストマザーの姿は、今でも心に残っています。言葉や文化が違っても、人と人は理解し合えるという確信を持てたことは、何よりの財産です。
オーストラリアに派遣される前からご心配をおかけしながらも温かく送り出してくださった太田会長、穂谷さん、そしてOBの皆様には、改めて心より感謝申し上げます。また、大学のゼミの先生である崔先生が、私の活動報告「ワラビー」を毎月読んでくださっていたことを帰国後に知り、遠く離れていても見守られていたことに大きな励ましをいただきました。
この10ヶ月間は、単なる海外経験ではなく、自分自身の価値観や行動のあり方を見つめ直し、将来の目標をより明確にする時間となりました。ここで得た学びや出会いは、今後の人生において確かな糧となり続けると感じています。
支えてくださったすべての皆様に、心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。
